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2021.4.6
環境・エネルギー活用研究会
浜松ロボット産業創成研究会

はままつアグリテック推進プロジェクト2020年度事例発表会を開催しました

はままつアグリテック推進プロジェクトの2020年度事例発表会をオンラインで開催しました。

まず初めに8月より実証事業として取り組んだ「IoTはかりによる計測作業効率化と収穫データの見える化」について実施先である「まるたか農園 鈴木崇司氏」と実証事業者である「名倉IT経営研究所 名倉真史氏」に取り組み内容について、経緯・効果・今後の展開等について発表いただきました。

鈴木崇司氏からは、潜在ニーズとしてあった「ミニトマトの選果計量の自動化」についてアグリテックプロジェクトで取り組んだことによって、当該問題を解決しただけはなく、普段の作業を行う上での問題等について、従業員と話す機会が増え関係性が向上したり、「選果」という1つの工程に対して見直す切っ掛けができたり等の相乗効果もあり、取り組んで良かったと発表いただきました。数値的算出についても、ストラック表を用いて、経営改善・作業効率向上に資する取り組みであったとのことです。

名倉真史氏からは、前置きとして、農業者や中小規模事業者になぜIoTが普及していないか、そもそもAIやIoTの違いは何かということを説明いただいた後、今回の実証事業内容について、システム・効果・コスト等について詳細に発表いただきました。農業・中小製造業へIoT導入が進まない理由の1つに、コストの問題がよく挙げられるが、今回の取組でかかった費用はIoT計り一式で約5万円(人件費は除く)と安価である。身の丈にあったIT活用が重要であるとのことだそうです。

今回の取り組みは、まるたか農園様がかかえる潜在ニーズに対して、アグリテック事業がどのような効果をもたらすかを可視化し、よく理解していただいた上で実施したことが本結果に繋がったと思います。今後も農業者に対して、アグリテックの取り組みに理解を得ていただくためには、コストがいくらかかり、どのような効果が得られるかを説明した寄り添った支援が必要であると感じています。そして、アグリテックプロジェクトの取り組みを経て、実証事業に取り組まれた農業者には経営的視点を持っていただき、浜松地域のアグリテック・スマート農業を波及する存在になっていただきたいと思います!

まるたか農園様の事例発表後、「㈱ソミックマネージメントホールディングス 長坂智氏」に資材運搬ロボット「SUPPOT」について、「京丸園㈱ 鈴木厚志氏、川口久寿氏」に「京丸園が取り組むアグリテック」についてそれぞれ発表いただきました。いずれも先進的な事業・取り組み内容であり聴講者にとっては大いに参考になったと思います。

ご対応・ご出席いただいた皆様お忙しい中本当にありがとうございました。